第 51 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース
演題番号 29
部位/臓器 女性生殖器 卵巣
演題名 子宮および付属器に認めた腫瘍様病変の1例
出題者および所属
提嶋眞人1、榎本克彦2、杉田暁大3
杉山達朗3、増田弘毅3
秋田大学医学部 附属病院病理部1、同第1病理2、同第2病理3
症例の概要・問題点
症例 56歳、女性
既往歴 甲状腺機能亢進症
現病歴 平成11年11月、痔にて某外科受診時、骨盤内腫瘤を指摘された。
同月、某産婦人科医院にて変性子宮筋腫と診断された。
平成12年4月、手術目的で同産婦人科に入院したが、発熱、下腹部痛があり
CRP 13.5, WBC 16400で子宮留膿腫を認めた。抗生物質により症状の改善を
みたが、悪性腫瘍も否定できないため、精査加療の目的で本大学産婦人科へ
転院した。5月16日、腹式子宮全摘術+両側付属器摘出術が行われた。
術前の腫瘍マーカー:CA125:63.1

手術時所見 子宮は横行結腸、左卵管、右附属器部腫瘤と炎症性癒着していた。
子宮前壁は膀胱と癒着をしていた。
臨床的には、子宮内膜症を疑ったがなんらかの炎症あるいは
腫瘍病変も否定できないとの見解だった。

肉眼所見 子宮体部には限局性、貫壁性に、3x3x2.5cm大の黄色調、辺縁不明瞭な病変を認めた。
また右卵管、卵巣部は一塊であり、正常構造ははっきりしなかったが割面では体部と
同様の病変が認められた。左卵管は腫脹があったが、左卵巣に著変はなかった。


問題点 病理組織診断
最終病理診断 Actinomycosis.

提出標本 右卵巣病変