第 51 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース | |||||||||||||||||||||||
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症例の概要・問題点 | |||||||||||||||||||||||
症例 | 52歳 女性 | ||||||||||||||||||||||
臨床診断 | 1. 子宮筋腫 2. 右卵巣嚢腫 | ||||||||||||||||||||||
病歴 | 平成12年2月4日,子宮脱を合併した子宮筋腫および右卵巣嚢腫のため, 腹式子宮全摘出術及び右卵巣・卵管切除術を施行された. 術前の頚部及び子宮内膜のスメア,血清の腫瘍マーカー(CA-125)は陰性. 外陰部・膣部にも明らかな病変は認められなかった. |
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病理所見 | 子宮体部後壁,漿膜側において白色調の粘液状で周囲の子宮筋層と 明瞭に境界される直径60x45?の腫瘤を認めた. 組織学的には,毛細血管や小血管が豊富で粘液状の間質中に, 類円形核を有する円形ないし紡錘形の異型に乏しい細胞の疎な増殖を認めた. 核分裂像は1/10HPF以下であった.血管周囲性に細胞密度の高い部分も見られ, また,一部では子宮筋層との境界が不明瞭で,浸潤性増殖を示す部分を認めた. 免疫組織化学的には、ビメンチン・デスミン及びEstrogen receptorが陽性であった. 筋系マーカー(HHF-35, SMA),神経系(S-100),上皮性マーカーは陰性であった. 一方卵巣嚢腫は,傍卵巣嚢腫であった. |
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問題点 | 1. 病理組織診断 2. 悪性度 |
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最終病理診断 | Aggressive angiomyxoma | ||||||||||||||||||||||
提出標本 | 子宮体部後壁腫瘍部 | ||||||||||||||||||||||
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