第 52 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース
演題番号 22
部位/臓器 その他(全身性) 
演題名 関節のアミロイド症(amyloid joint disease)*1
出題者および所属
浅野重之1), 齋 敏明2), 相沢利武3),
中村直哉4), 小田島肇4), 野沢佳弘4)
1 いわき市立総合磐城共立病院病理科, 2 同血液内科,
3 同整形外科, 4 福島県立医科大学医学部病理学第一講座

症例の概要・問題点
*1 関節のアミロイド症(amyloid joint disease)を
初発症状とした原発性全身性アミロイド症の一剖検例

はじめに 主要関節の疼痛のため頻回の手術を受け、組織学的に大関節と骨および舌に
アミロイドの沈着した症例をamyloid joint diseaseとして既に報告した.
今回、剖検により新たな所見がみつけられたので報告する.

症例 55歳,男性
主訴 関節の疼痛
既往歴 関節リウマチ,結核や気管支拡張症の既往は無い.1991年より両膝の疼痛出現.
人工股関節全置換術(右;1994年,左;1996年)と人工肩関節全置換術(右;1998年,左;1999年)を受けた.
1997年11月に舌にアミロイド沈着を指摘され,同年12月,骨髄に成熟形質細胞(10・18%),
尿にBence-Jones蛋白,さらに血清と尿にM蛋白(κ)が同定された.
Congo-red染色,KMn04抵抗性で,アミロイド(AL)と確定した.

現病歴 以後,外来通院中であったが,1999年9月22日自殺企図により血液内科入院となり,
人工呼吸管理から離脱出来ないまま,2000年9月20目死亡した.

入院時検査 貧血とCRP値の上昇

問題点 病理診断
最終病理診断 Primary systemic amyloidosis.

配布標本 剖検時の腸管 (00K24)