第 52 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース
ワークショップ 02
部位/臓器 乳腺
演題名 乳管腺葉区域切除術により発見された乳腺小腫瘍の一例
出題者および所属
氏名 南條 博、星 尚人、杉山達朗1、増田弘毅1
所属 由利組合総合病院病理、秋田大学医学部病理学第二講座1

症例の概要・問題点
症例の概要 過去3年間に当院で施行された乳管腺葉区域切除術(DLS)33症例のうち、
5例の非触知乳癌(非浸潤癌3例、浸潤癌2例)が発見されました。
これらDLS症例の乳頭分泌物細胞診成績、病理診断及び病変の広がりを検討しましたので、
簡潔に呈示させていただきます。
さらに今回発見された中で最も小さな乳腺小腫瘍の一症例を、
先生方の御意見を頂戴したく標本として配布させていただきました。
御検討の程、宜しく御願い申し上げます。

症例 51歳、女性
主訴 血性乳汁分泌
既往歴 10年前から子宮筋腫で経過観察中。2妊2産。
現病歴 平成7年、8年の乳癌検診では異常なし。平成10年5月に下着の血液付着に気づく。
5月18日当院外科受診、マンモグラフイーで左乳房に石灰化あり。
乳頭乳管造影で左乳管内腫瘍が疑われ、平成10年6月15日に左乳管腺葉区域切除術が
施行された。
尚、術前の乳頭分泌物細胞診はクラス?だった。


問題点 病理診断について御検討ください。
最終病理診断 Lobular carcinoma in situ. (DCISとする意見もあり)

配付標本 切除乳腺腫瘍部 (YU982551)。