第 52 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース | |||||||||||||||||||||||
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症例の概要・問題点 | |||||||||||||||||||||||
症例 | 65歳、女性 | ||||||||||||||||||||||
主訴 | 右乳房腫瘤 | ||||||||||||||||||||||
家族歴 | 母;甲状腺未分化癌 | ||||||||||||||||||||||
既往歴 | 1妊0産 閉経47歳 アルコール(-) たばこ(-) 18歳のとき、肺浸潤といわれ、卵管結紮。 50歳から自律神経失調症。近医によりエストリール錠 1mg/日とガン マー・オーゼット錠 15mg/日を10年以上処方されていた。 |
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現病歴 | 1997年3月初め、右乳房に約1?大の腫瘤を自覚し、4月17日市立酒田病院外科外来を受診した。 触診ならぴに超音波検査で右乳房C領域に直径12?の硬い結節を指摘さる。 また同時に両側甲状腺腫も指摘された。乳腺腫瘤の穿刺細胞診が検体不適であったため、 4月22目に生検を施行。迅速診断でInvasive ductal carcinoma、 永久標本ではHistiocytoid carcinomと診断した。5月10日入院となり、 5月14日、modified radical mastectomy(Br+Ax)を施行。 摘出乳腺組織には癌の遺残が僅かに認められたがリンパ節転移は陰性であった。 術後経過良好で現在外来にて経過観察中である。 |
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入院時検査結果 | WBC 6590/mm3, RBC 448x104/mm3, Hb 12.7g/dl, Ht 41.1%, Plt 2x105/μl, TP 7.0g/dl, Alb 4.4g/dl, AST 30U/l, ALT 23U/l, LDH 283U/l, ALP 130IU/l, γ-GTP 14U/l, Ch-E 163U/l, T-Bil 0.9mg/dl, D-Bil 0.2mg/dl, T-cho 249 mg/dl, TG 34/dl, BUN 12mg/dl, Cre 0.6mg/dl, UA 6.4mg/dl, CPK 362IU/l, Na 140mmol/l, K 3.81mmol/l, Cl 108mmol/l, Ca 9.3mg/dl CEA 3.9ng/ml, CA15-3 13U/ml, NCC-ST-439 1.0U/ml 尿 pH6.0, 尿蛋白1+, 尿潜血3+, 尿糖(-), 尿ウロビリノーゲン(±) 乳腺組組織 ER(+), PgR(-), 胸腹部CT: 異常なし, 胃およぴ大腸内視鏡検査: 異常なし, 尿細胞診: 陰性 |
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問題点 | 病理組織診断とその位置づけについて | ||||||||||||||||||||||
最終病理診断 | Histiocytoid carcinoma. | ||||||||||||||||||||||
配布標本 | 右乳腺腫瘍生検標本(2枚) | ||||||||||||||||||||||
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