第 53 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース | |||||||||||||||||||||||
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症例の概要・問題点 | |||||||||||||||||||||||
症例 | 1歳,女児 | ||||||||||||||||||||||
家族歴 | 特記すべきことなし | ||||||||||||||||||||||
既往歴 | 妊娠中、分娩時にも異常なし | ||||||||||||||||||||||
経過 | 2001年1月(生後9カ月)、呼吸困難にて発症。2月に受診し、左胸腔内腫瘍の診断となる。 2月11日、腫瘍摘出術が行われた。腫瘍は縦隔胸膜に被われ、 肺上葉と中葉を押し拡げるように左胸腔内ほぼ全域を 占めていた。上縦隔を根部とし、縦隔からの発生とみられた。 大動脈を越え右側へ続いていたが、完全摘出はできなかった。 4月中旬より画像にて腫瘍の増大が認められ、気道狭窄症状も出現した。 4月25日、腫瘍再摘出術が行われた。腫瘍は胸椎と心臓の間に存在していた。 周囲とは線維性癒着があったが剥離は容易であった。 前回手術のため、左主気管支とは強固に癒着していた。 右胸腔内にも進展していたが、分割して腫瘍のほぼすべてを摘出しえた。 5月末現在、腫瘍再発は認められていない。 |
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肉眼所見 | 灰白黄色で分葉状、弾性軟。薄い被膜を有していた。割面は粘液腫状を呈していた。 第1回、第2回とも同様の所見であった。 |
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問題点 | 病理組織診断 | ||||||||||||||||||||||
最終病理診断 | Lipoblastomatosis. | ||||||||||||||||||||||
配布標本 | 第2回手術時の摘出腫瘍 | ||||||||||||||||||||||
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