第 53 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース
演題番号 04
部位/臓器 鼻腔,副鼻腔,鼻咽頭,喉頭  副鼻腔
演題名 右上顎洞に発生したInverted papillomaの一例
出題者および所属
三浦 康宏,黒瀬 顕,宇月 美和,澤井 高志(岩手医大・医.一病理)
金田 裕治(同・耳鼻咽喉科)
症例の概要・問題点
症例 57才、男性
現病歴 平成9年2月より右鼻出血及び鼻閉感が出現し,局所所見にて右鼻腔内に腫瘤を認めたため,
八戸赤十字病院を受診.上顎洞試験開洞術にてinverted papillomaの病理診断を受け,
右上顎洞根治術が施行された.
平成12年10月より再度右鼻閉感が出現し八戸赤十字病院を受診.
右鼻腔から口腔前庭,上歯齦部に浸潤し,CT上で上顎洞前壁,
後壁を破壊して右固有鼻腔に突出する腫瘤を認めた.
腫瘤の主座は右鼻腔側壁に位置すると推測された.
生検にてinverted papillomaの再発が確認され,岩手医大耳鼻咽喉科へ紹介入院となった.

手術所見 平成12年12月26日に右上顎全摘術施行.
腫瘍は上顎洞より固有鼻腔に突出し,一部は右上歯齦部より硬口蓋に浸潤して
口腔内に突出していた.


問題点 診断名,悪性度並びに組織傷害性
最終病理診断 Inverted papilloma, potentially malignant ?

配布標本 第2回目手術時の腫瘍組織