第 68 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース | |||||||||||||||||||||||
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症例の概要・問題点 | |||||||||||||||||||||||
症例 | 66歳 女性 | ||||||||||||||||||||||
既往歴 | 慢性関節リウマチ(15歳・) | ||||||||||||||||||||||
現病歴 | 慢性関節リウマチに伴う環軸椎亜脱臼の固定術に際してCT施行し,卵巣腫瘍を指摘. 両側卵巣腫瘍の所見で,原発性あるいは転移性腫瘍および腹腔内播種が疑われ,腹水貯留も伴っていた. 手術時,血性腹水(3500ml)を認め,腹膜面に1-2mm大の播種も多数認められた. 術前腫瘍マーカーは,CA125:180↑, CA19-9:12, CEA:4.7↑, AFP:4. |
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病理所見 | 両側卵巣腫瘍(左:11x10x7cm, 右:3.5x3.0x2.5cm)を認め,黄色・黄白色の割面を呈する充実性腫瘍で, 表面は薄い皮膜に被われるが,腹腔面への突出もみられた. また,壊死や出血,ゼラチン様の腫瘍成分も伴っていた. 組織学的には,やや大小不同の目立つ類円形核で好酸性の広い胞体を有する腫瘍細胞が, 細い線維性間質を伴って充実性に増殖し,散在性に出血・壊死を認めた. 好酸性の胞体は,顆粒状・泡沫状で,しぱしば粘液を入れたような空胞を有し,印環細胞癌様に 見える細胞も混在した. |
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問題点 | 病理診断 | ||||||||||||||||||||||
最終病理診断 | Steroid cell tumor, NOS, malignant. | ||||||||||||||||||||||
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