第 68 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース | |||||||||||||||||||||||
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症例の概要・問題点 | |||||||||||||||||||||||
症例 | 62歳 女性 | ||||||||||||||||||||||
主訴 | 血尿 | ||||||||||||||||||||||
既往歴 | 糖尿病 | ||||||||||||||||||||||
現病歴 | 血尿を主訴に近医受診し,超音波検査にて腎の形態異常を指摘され,仙台赤十字病院を紹介受診した. CT, MRI検査にて右腎下極に直径20mm大の嚢胞状成分と実質成分からなる腫瘍を認めた. 造影CTで実質性成分はenhanceされた.胸部CTでは肺野に腫瘤病変は認められなかったが, 両側下肺底部優位に,軽度の気腫性・嚢胞性変化が認められた.肺に転移病変はないとの判断で, 右腎部分切除を施行した. |
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肉眼所見 | 腎被膜下腫瘍で,ほとんど腫瘍核出に近い状態であった. 白色調充実性の境界明瞭な腫瘤病変に接して直径1cm程の嚢胞壁が認められた. |
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病理組織学的所見 | 好酸性の細胞質を有する紡錘形・多角形の大型の細胞が充実性に増殖している. また,多核巨細胞を認める.一部ではスリット状血管,壁が硝子化した中型動脈, 硝子化した結合組織性隔壁を認める.免疫組織化学染色の結果,腫瘍細胞はdesmin, SMA, myoglobin陽性で,上皮系マーカーおよびHMB45は陰性を示した. 多核巨細胞はS100陽性,CD68陰性であった. |
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配布標本 | 腎腫瘍 | ||||||||||||||||||||||
問題点 | 病理組織診断 | ||||||||||||||||||||||
最終病理診断 | Epithelioid angiomyolipoma | ||||||||||||||||||||||
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