第 54 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース
演題番号 19 区分 [3.その他]
部位/臓器 胆嚢,胆管
演題名 広範な進展を示した胆道癌の1例
出題者および所属
野田 裕1),藤田直孝1),小林 剛1),木村克巳1)
伊藤 啓1),菅原俊樹1),宇野 要1)
小島英悟1),渡辺みか2),澤井高志3)

1) 仙台市医療センター消化器内科,2) 東北大学医学部附属病院病理部,3) 岩手医科大学第一病理
症例の概要・問題点
症例 77歳,女性
主訴 尿濃染,前胸部痛
既往歴・家族歴 特記事項なし
現病歴 2000年5月7日尿濃染,前胸部痛を主訴に近医を受診,閉塞性黄疸,胆嚢結石が
疑われ,当院に紹介入院となった.
入院時現症および経過 心窩部に圧痛を認めた.腹部エコー,超音波内視鏡,CT,MRI(MRCP)で胆嚢結石
および中部胆管癌を疑いERCPを施行.胆嚢は不影で,同時に行った経乳頭的胆管
内超音波検査(IDUS)で上中部胆管から胆嚢管に腫瘤像を認め,同部よりの生検で
腺癌の診断が得られた.6月7日胆管癌ないしは胆嚢管癌の診断で胆嚢および胆管
切除術を施行した.
肉眼所見 胆嚢頚部に結石が嵌頓し,胆嚢は腫大し,壁は肥厚していた.上中部胆管に結節状
の隆起を認め,胆嚢管は腫瘤により閉塞していた.

問題点 1.原発部位.2.病理組織診断
最終病理診断 胆嚢管原発癌,tub1-2 with SCC.

配付標本 胆管,胆嚢管および胆嚢