第 66 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース | |||||||||||||||||||||||
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症例の概要・問題点 | |||||||||||||||||||||||
初回報告の概要 | 83歳女性.回腸穿孔の疑いで緊急手術され,切除された回腸のほぼ全長(70cm)に複数列の腸間膜側に位置する線状潰瘍があり,全周性の大きな3個の潰瘍(1個が穿孔)と敷石像も見られた.組織で,線状潰瘍部にクローン病,3個の潰瘍部にホジキンリンパ腫の像を認め,Dawsonらの基準に従い,回腸原発のホジキン病にクローン病が合併した例と診断した. |
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その後の経過 | 退院後外科外来で経過を観察していたが(ペンタサ服用),およそ1年3ヶ月後に全身倦怠感,食思不振が強まり,血小板減少,白血球減少,黄疸,炎症反応等が認められたので再入院となった.検査値に改善が見られずDICも出c現し,およそ20日後に亡くなり,翌日剖検となった.なお,GaシンチとCTではホジキンリンパ腫の再発を疑わせる所見は確認されなかった. |
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配布標本 | 剖検時に,傍気管,傍胸大動脈等に多数の軟らかいリンパ節腫大があった.左総頚動脈起始部近くでは,非融合性の5個のリンパ節がおよそ3cmの塊を作っていた.標本はその一部. |
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問題点 | これはホジキンリンパ腫の再発? |
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最終病理診断 | 縦隔リンパ節原発のHodgkin病の顕在化 |
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