第 65 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース
演題番号 13 区分 A. 難解・問題症例
部位/臓器 女性生殖器 子宮
演題名 子宮頚管ポリープの一例
出題者および所属
福島県立医科大学附属病院 病理部1),同 病理学第一講座2)
星 サユリ1)2),渡邉 一男1),阿部 正文1)2)
症例の概要・問題点
症例 17才,女性
主 訴 性器出血
既 往 歴 特記事項なし
家 族 歴 祖父;癌,祖母;高血圧
現 病 歴 9ヶ月前ほどから月経が15日間に長引くようになった.1ヶ月前の最終月経以来,出血が持続していた.近医を受診し,ホルモン剤を処方されたが止血しなかった.同医で内診にて腫瘍を疑われたため,当院婦人科を紹介され,受診した.クスコ診にて胡桃大の頚管ポリープがみとめられ,捻除摘出された.
配布標本 摘出されたポリープの一部(ポリープの大きさは35mmx25mmx20mmであり,7分割した中の1切片です)

問 題 点 病理組織診断
最終病理診断 (演者診断)Muellerian adenosarcoma, low grade malignancy. 山形大学 本山先生より,子宮adenosarcomaの若年例には一般にoverdiagnosisが多いこと,また,本例の間質における旺盛なmitosisも腫瘍性変化に伴うものではないのではないかという指摘あり.Isthmusに発生したbenign endometrial polypではないかという意見だった.