第 64 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース
演題番号 25 区分 B. 典型的・教育的・その他の症例
部位/臓器 腹膜,後腹膜および関連組織 後腹膜
演題名 両下肢浮腫で発見された後腹膜腫瘍の一例
出題者および所属
岩手医科大学医学部中央臨床検査部臨床病理部
無江 良晴,上杉 憲幸,小西 康弘,鈴木 正通,菅井 有,中村 眞一
症例の概要・問題点
症例 73歳 男性
主訴 両下肢浮腫
既往歴・家族歴 特記事項なし
現病歴 平成18年3月より両下肢の浮腫を自覚し,近医を受診した.腹部CTにて右副腎から腎臓にわたる腫瘤を認めたため,3月20日腎腫瘍疑いで岩手医大泌尿器科を紹介受診した.初診時検査の結果腹部腫瘤は肝浸潤及び下大静脈塞栓を合併する右腎癌,もしくは副腎癌が疑われた.このため当初は手術適応外とされていたが,生検結果及び画像所見より手術適応と判断され,6月19日同院外科にて右腎・副腎・肝後区域合併腫瘍摘出術を施行した.手術後再発なく,現在近医外来にて経過観察中である.
病理肉眼所見 115x95mmの腫瘤性病変で,割面は黄白色調で内部に壊死を伴っていた.腫瘍は合併切除された右腎,肝臓と癒着していた.また下大静脈内に直径約17cmの主病変と連続する腫瘍塞栓を認めた.
配布標本 腫瘍組織

問題点 病理組織診断
最終病理診断 Leiomyosarcoma