第 54 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース | |||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||
症例の概要・問題点 | |||||||||||||||||||||||
症例 | 56歳 男性 | ||||||||||||||||||||||
主訴 | 左陰嚢部の腫脹 | ||||||||||||||||||||||
家族歴 | 父(74歳)肺癌で死亡 | ||||||||||||||||||||||
既往歴 | 右突発性難聴 | ||||||||||||||||||||||
現病歴 | 平成10年7月頃より左陰嚢部の腫脹(無痛性)に気づくも放置。 平成11年7月6日腫脹が改善しないため福島県立医科大学泌尿器科を受診。 触診にてelastic hardな腫瘤が触知され、Echoにて左精巣に充実性腫瘍(5.3x 3.8x4.2cm)がみられた。このとき石灰化やpara-aortic lymph nodesへの転移 はみられなかった。 同日、左精巣腫瘍の診断にて入院し、左高位精巣摘除術が施行された。 術前検査ではAFP 3.6ng/ml、βHCG O.1ng/ml>と、いずれも正常範囲内。 摘出標本は、重量 120g,大きさ4.8x5.2x4.6cmの黄色充実性腫瘍で、出血、 壊死はみられなかった。正常の精巣組織が周囲に残存し、境界は明瞭であった。 術後に行われた腹部・頭部CT、骨シンチで異常なし、消化管内視鏡検査では大腸に ポリープをみるのみであった。胸部CTでは、右肺S2に1cm大の 淡い結節がみられ、気管支鏡検査が行われたが、Class ?であった。 また、セロトニンおよび尿中、血中の5-HIAAは正常範囲内であった。 術後、現在まで再発・転移はみられていない。 |
||||||||||||||||||||||
問題点 | |||||||||||||||||||||||
最終病理診断 | Carcinoid tumor. | ||||||||||||||||||||||
|