第 64 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース
演題番号 07 区分 B. 典型的・教育的・その他の症例
部位/臓器 鼻腔,副鼻腔,鼻咽頭,喉頭 副鼻腔
演題名 副鼻腔腫瘍の一例
出題者および所属
東北大学病院 病理部1),同 耳鼻咽喉・頭頚部外科2)
苅谷 嘉之1),渡辺 みか1),志賀 清人2)
石田 和之1),森谷 卓也1),笹野 公伸1)
症例の概要・問題点
症例 34歳,男性
主訴 左頚部腫脹
家族歴 特記すべきことなし
現病歴 2・3年前より左顎下のしこりを自覚.2006年5月下旬になり,しこりが急速に増大してきたため近医を受診.抗生剤など処方されるも軽快しないため,前医を受診.CT, MRI上,顎下腺腫瘍が指摘され,細胞診でclass IIIbであったため,確定診断および治療目的にて当院耳鼻咽喉科を紹介受診となった.当院初診時に鎖骨上リンパ節腫脹もみられ,顎下腺摘出および頚部郭清術を施行.
術後1週間ほどして左内眼角腫脹を自覚.CT上,篩骨洞に腫瘍を認めたため生検を行ったところ,顎下腺腫瘍と同様の組織像であり,臨床的には篩骨洞原発の腫瘍が顎下腺および鎖骨上リンパ節に転移したものと考えられた.
肉眼所見 摘出された顎下腺腫瘍の大きさは50x45x35mmで,周囲との境界がやや不明瞭な乳白色調充実性病変であった.壊死,出血巣は認められなかった.
配布標本 顎下腺腫瘍

問題点 病理組織診断
最終病理診断 横紋筋肉腫, 胞巣型