第 63 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース | |||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||
症例の概要・問題点 | |||||||||||||||||||||||
症例 | 76歳 女性.嘔気,食欲不振のため某医を訪れたところ,エコーで卵巣腫瘍が疑われ, 山形大学医学部附属病院を紹介された.画像診断上充実性部分が嚢胞性部よりも多くを占め, かつ術前血清CEA値が33.7 ng/mlと高値であったため,卵巣癌の診断で両側付属器摘出術, 単純子宮全摘術および大網切除術が行われた. なお,術前血清CA125値は192.9 IU/ml,CA19-9値は11.4 IU/mlであった. 左卵巣腫瘍は15×11×10 cmの大きさで,充実性部分と嚢胞性部分とが肉眼的には明瞭に分かれていた. 嚢胞性部分の一部は自然被膜破綻しており,腹腔内に粘液が漏出していた. |
||||||||||||||||||||||
配布標本 | 卵巣腫瘍 | ||||||||||||||||||||||
問題点 | 1. 病理診断 2. CEA高値の原因 | ||||||||||||||||||||||
最終病理診断 | Trabecular carcinoid + mucinous cyst adenoma, intestinal type. (PYY(+)→constipationの原因) |
||||||||||||||||||||||
|