第 63 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP
−TN) 抄録データベース |
出題者および所属 |
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日下部 崇1),福田 剛明1),小倉 豪1)
田崎 和洋2),宮田 昌之3),大石 明雄4)
鈴木 利光1)
福島県立医科大学 医学部 病理学第二講座1),同 病理学第一講座2)
福島赤十字総合病院 内科3),同 外科4)
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症例の概要・問題点 |
症例 |
62歳,女性 |
主訴 |
咳嗽,呼吸苦 |
現病歴 |
平成18年4月初旬から咳嗽,呼吸苦を自覚した.
4月10日より食欲低下および呼吸苦が増悪したため近医を受診したところ,
左呼吸音の消失と著明な左胸水貯留を指摘された.紹介された病院で行われた
胸水ドレナージにて2895 mLの血性胸水が吸引されたが,胸水細胞診は陰性であった.
胸部CTにて,左胸腔底部に左肺下葉を圧排する5.9×6.6 cm,辺縁不整,
内部不均一な腫瘍が見つかり,5月22日,腫瘍摘出術が行われた.
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検査所見 |
胸水ヒアルロン酸86200 ng/mL.腫瘍マーカー(SLX, SYFRA, ProGRP)はいずれも陰性.
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手術所見 |
腫瘍は15×11 cm大,境界は比較的明瞭で,左肺下葉を圧排し,
臓側,壁側胸膜,横隔膜との強固な癒着が見られた.
腫瘍割面は充実性白色調,弾性硬の部位と淡黄粘液状の部位が混在していた.
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配布標本 |
腫瘍組織 (横隔膜との癒着部で,肉眼的に白色調,弾性硬の部位)
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問題点 |
組織診断 |
最終病理診断 |
脱分化型脂肪肉腫
(鑑別として胎児型横紋筋肉腫,多型型横紋筋肉腫,悪性線維性組織球腫,びまん型巨細胞腫.
またフロアから以前なら悪性間葉腫に分類されていた腫瘍ではないかとの意見あり.)
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