第 55 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース | |||||||||||||||||||||||
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症例の概要・問題点 | |||||||||||||||||||||||
症例 | 70才、男性 | ||||||||||||||||||||||
2001年8月頃より下顎部の腫瘤を自覚. 腫瘤が徐々に増大傾向を示したため近医外科を受診.穿刺吸引生検にて異型細胞(Class ?b)が認められたため,北上済生会病院耳鼻咽喉科を受診. 同科でのCTにて左顎下部に境界不明瞭な円形の陰影が認められ,生検にてleiomyosarcomaと診断された. 2002年2月18日,左顎下腺切除術及び左頚部廓清術が施行された.肉眼的には,腫瘍は周囲の組織との境界が比較的明瞭であるものの,一部で左顎下腺に浸潤していた. 組織学的には長円形ないし紡錘形の異型核に細長い胞体を有する腫瘍細胞が束状に増生し,一部に明瞭なstoriform patternが認められた. 免疫組織化学染色所見では,腫瘍細胞はHHF-35, myoglobin及びvimentin陽性を示し,cytokeratin, CD68, S-100及びlysozomeは陰性であった. 組織形態,免疫組織化学染色所見及び電子顕微鏡による微細構造を総括し,本症例をleiomyosarcomaと診断した. |
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問題点 | 1)腫瘍の組織型 2)本腫瘍の原発部位 (左顎下腺原発としてよいか,或いは他の部位の原発か) |
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最終病理診断 | s.o. fibrosarcoma (premature mesenchymal cell sarcoma) | ||||||||||||||||||||||
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