第 62 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース | |||||||||||||||||||||||
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症例の概要・問題点 | |||||||||||||||||||||||
症例 | 58歳,女性 | ||||||||||||||||||||||
病歴 | 1995年,口蓋左側後方部に径約20mmの無痛性腫瘤を歯科治療時に指摘されたが, それまで自覚はなかった.ただちに紹介されて本学口腔外科を受診した. 腫瘤は境界明瞭,弾性硬で,表面は正常粘膜により被覆されていたが,一部は潰瘍化していた. CTでは,同部の骨口蓋が菲薄化していたものの上顎洞および鼻腔への進展はなかった. 同年12月,上顎骨部分切除術が施行され,以後,再発なく経過していたが, 9年後の2004年,MRIにて左側上顎洞内に腫瘍が指摘され,生検によって 再発が確認された.しかし,外科的処置はおこなわず,重粒子線治療によって腫瘤の縮小をみた. |
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肉眼所見 | 初発病巣切除物は35x30x17mm,骨口蓋の一部をふくむ腫瘍組織で, 前額断で5分割したところ,粘膜下から上顎骨を破壊し,上顎洞 底にかけて浸潤性発育をしめす黄白色の充実性腫瘍組織がみられた. |
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配布標本 | 初発病変の中央部割面を配布標本とした. | ||||||||||||||||||||||
検討事項 | 病理組織学的診断 | ||||||||||||||||||||||
最終病理診断 | Polymorphous low grade adenocarcinoma (PLGA) of palate | ||||||||||||||||||||||
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