第 59 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP
−TN) 抄録データベース |
演題番号 |
03 |
区分 |
B. 典型的・教育的・その他の症例 |
出題者および所属 |
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○黒滝 日出一1)、丸山 将輝2)、
吉崎 孝明2)、舘岡 博2)、
和田 龍一2)、八木橋 操六3)
1) 大館市立総合病院臨床検査科、2)大館市立総合病院外科
3) 弘前大学医学部病理学第一講座
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症例の概要・問題点 |
症例 |
57歳、女性 |
主 訴 |
手足の冷感、動悸、右頚部腫瘤
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既往歴 |
糖尿病 |
現病歴 |
4月上旬、手足の冷感、動悸を主訴に開業医を受診した際に
右頚部腫瘤を指摘され、外科に紹介受診。
超音波検査にて甲状腺両葉に石灰化所見を認め、
右葉では石灰化周囲に低エコー領域を伴っていた。
CTでは右葉は全体的に低吸収であり、両葉下極付近には石灰化を認めた。
甲状腺実質と前頚筋群との境界は不明瞭で浸潤が疑われ、
右内頚静脈外側に腫大したリンパ節を認めた。
CA19-9が186.8U/mlと上昇していたが、thyroglobulin, free T3, free T4
などは正常範囲内であった。
穿刺吸引細胞診では扁平上皮化生を示す細胞の集塊が散見されたが、
乳頭癌などの明らかな悪性所見は指摘されなかった。
以上の所見より甲状腺悪性腫瘍およびリンパ節転移が疑われ、手術目的のため入院。
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手術所見 |
甲状腺全体的に腫大し右下極近くに約1cm大の硬い腫瘤を認めたが、
腫瘍の境界は不明瞭で前頚筋群と強固に癒着し、食道、気管外壁にも浸潤していた。
右反回神経を温存し、気管前面の腫瘍を含め可及的に右葉切除を行った。
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配布標本 |
甲状腺腫瘍 |
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問題点 |
病理組織診断 |
最終病理診断 |
Undifferentiated carcinoma of the thyroid
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