第 60 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP
−TN) 抄録データベース |
演題番号 |
13 |
区分 |
B. 典型的・教育的・その他の症例 |
出題者および所属 |
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君塚 五郎
岩手県立胆沢病院 病理科 |
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症例の概要・問題点 |
症例 |
65歳 女性 |
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検診にて左上肺野の異常陰影を指摘され、肺腫瘍の疑いで、精査目的で紹介入院。
転移性腫瘍も考えられるため、消化管内視鏡、胸腹部CT、エコーも含め,蓄痰細胞診、
気管支鏡検査とTBLB,擦過細胞診および気管支洗浄細胞診を行うも診断にいたらず。
開胸生検(肺葉部分切除)、迅速診断が行われた。
腫瘍は胸膜直下にあり胸膜の肥厚と軽い陥凹を伴い、表面からは黄色を呈していた。
胸膜の牽引陥凹は認めなかった。割面では10mm大の結節で崩れる部分が認められた。
一部を迅速標本として、ホルマリン固定とした。
標本はホルマリン固定のものです。
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最終病理診断 |
演者診断:Signet-ring cell carcinoma of the lung
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演者コメント |
Papillary部分の存在,TTF-1(+),CK7(+),CK20(-)より90%以上がSignet-ring cell typeよりなる稀な原発性杯腫瘍を提示した.当施設では小型末梢肺腫瘍に対しては,背部分切除,迅速診断により手術法を選択することが多い.即ち,原発性肺癌に対しては肺葉切除リンパ節郭清を追加する.本例は肺癌としては稀であり壊死の存在からも転移性を強く疑った.転移性肺腫瘍と鑑別を要する形態を示す腫瘍の存在を念頭に置く必要があると反省させられた. |
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画像1
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画像2
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