第 60 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP
−TN) 抄録データベース |
演題番号 |
01 |
区分 |
B. 典型的・教育的・その他の症例 |
出題者および所属 |
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武山順二1)、真田武彦2)、 渡辺みか3)、羽鳥正仁4)、相場節也5)
宮城県立こども病院 1)臨床病理科、2)形成外科
東北大学病院 3)病理部、4)整形外科、5)皮膚科 |
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症例の概要・問題点 |
症例 |
4歳8ヶ月の女児。
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既往歴 |
生来健康で,家族歴や既往歴に特記すべきことはない。 |
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2004年5月頃より左手掌に皮下硬結を生じ、次第に増大した。
受診時、中指基部に比較的大きな腫瘤がふれ、
さらに小指球部にも皮下硬結を認めた。
両者の連続性については明らかでなかった。
2004年9月21日、確定診断のため生検を行った。
配布した標本は中指基部より採取された組織である。
皮下組織より採取された組織で、表皮は含まれていない。
免疫染色では、
vimentin(++), CD68(+), desmin(-), α-SMA(-), CD34(-),
S-100(-),triptase(-)であった。MIB-1indexは10・15%程度であった。
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問題点 |
1) 反応性の病変か、それとも腫瘍性の病変か。
2) 病理組織診断は?
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最終病理診断 |
演者診断:Granuloma annulare, subcutaneous.
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演者コメント |
真皮深部・皮下組織における組織球増生を認め,所々に変性・壊死に陥った膠原線維を取り囲んだ像(palisading granuloma)を伴っていた.小児の皮下腫瘤では必ず念頭におくべき疾患であり,また組織球の増殖が活発であることから腫瘍性疾患と誤らないよう注意すべき疾患と考えられた. |
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