第 55 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース
演題番号 08
部位/臓器 鼻腔,副鼻腔,鼻咽頭,喉頭 鼻腔
演題名 鼻腔腫瘍の1例
症例の概要・問題点
遠藤希之1)、森谷卓也1)、武山淳二1)、渡辺みか1)、笹野公伸1)
山内大輔2)、菅原 充2)、小野寺 亮2)
1) 東北大学医学部附属病院病理部,2)東北公済病院耳鼻咽喉科
症例の概要・問題点
症例 58歳、男性
経過 平成14年3月、右鼻腔内の腫瘍を指摘され、東北公済病院耳鼻科受診。
肉眼的には右下甲介前端より生じた腫瘍で、隆起性、鼻入口部をほぼ充満していた。
同月に腫瘍摘出術を施行した。
断端部に腫瘍が残存していたためさらに4月にwide resectinを追加した。
腫瘍の粘膜面には著変は認められなかった。
腫瘍は分葉状で、既存の組織との境界は不明瞭であった。
骨、軟骨組織との連絡性も不明瞭であった。

特殊・免疫染色 CK(AE1/AE3)(-), EMA(-), α-SMA(-), vimentin(+),
desmin(-), s-100(-), CD34(-), GFAP(-), シナプトフィジン(-),
Ki-67陽性細胞率:高い領域で約15%程度。
間質粘液はヒアルロニダーゼ消化性アルシアンブルー陽性、PAS反応は間質・細胞質ともに陰性。

問題点 1)病理組織診断、2)悪性度
最終病理診断 Variant of fibrosaroma. (low grade fibromyxoid sarcoma.)

初回切除時腫瘍。
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