第 58 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース | |||||||||||||||||||||||
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症例の概要・問題点 | |||||||||||||||||||||||
症例 | 39歳,女性. | ||||||||||||||||||||||
現病歴 | 平成15年9月右季肋下に腫瘤を自覚.上腹部不快感もあるため市立函館病院消 化器科受診.肝内側区に直径4cmの嚢胞を認めたが悪性所見は認められず経過 観察となった. 平成15年11月,直径6cmと急速に増大し,造影でstain有り,悪性が必ずしも否 定できなかった.自覚症状を伴う増大する肝腫瘍であり手術適応有りと判断. 平成15年12月1日尾状葉を含む肝左葉切除を行った. |
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配布標本 | 手術時の肝嚢胞 | ||||||||||||||||||||||
肉眼所見 | 直径約6cmの隔壁を有する嚢胞性病変.内面は白色調.黄色漿液性内溶液であった. | ||||||||||||||||||||||
問題点 | 1) 短期問にcystが増大した理由が組織的に理解できるか? 2) 組織的にbiliary cystadenomaとしたがそれで問題はないか? 3) 間質の短紡錐形細胞を腫瘍成分と評価できるか? |
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最終病理診断 | Biliary cystadenoma with mesenchymal stromaでほぼconsensusが得られた.間質がovarian stromaというためにはER,PgRの免疫染色で陽性所見が得られることが必要との意見があったが,演者の得た結果ではER(-), PgR(-)とのことだった. | ||||||||||||||||||||||
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