第 57 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP
−TN) 抄録データベース |
演題番号 |
04 |
区分 |
典型的・教育的・その他の症例 |
出題者および所属 |
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立野紘雄、佐藤郁郎
宮城県立がんセンター・病理
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症例の概要・問題点 |
症例 |
58歳、女性
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既往歴 |
特記すべき事なし
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現病歴 |
乳検歴なし。半年前から左乳腺腫瘤を触知、増大著しいため当センター受診
し、局所進行癌(皮膚に露出し、カリフラワー状を呈する)、Ax(+)にて翌
日(8月13日)入院となる。
腫瘤塊表面から採取した生検にて、invasive (ductal) carcinoma,
undifferentiated and anaplastic type, Hercep-test; score=2+, ER(-),
PgR(-)であり、herceptin(2mg/kg), タキソテール(70mg/m2)投与開始。
腫瘤は著明に縮小し、ハーセプチン6回、タキソテール4回にて退院し、
以降外来にて治療継続する。
腫瘤が再び増大してきたため、1O月2日より放射線治療(lt whole breast
+lt Axにboast RTを合め計70Gy)を施行し、腫瘤は再び縮小。ハーセ
プチン投与も29回を数えた。
平成15年5月7日 左乳房切除術(BT+Ax)施行。
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配布標本 |
切除検体の残存腫瘍部
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間題点 |
稀なbreast cancer with melanocytic differentiationであるが、メラニ
ン産生等の機序は。
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最終病理診断 |
Breast cancer with melanocytic differentiation
(melanocyte colonization)
Cancer cell内のメラニンが腫瘍細胞が産生したものか、phagocytosisによ
るものか、が議論になった。演者としては本症例は後者と考えた。
付) Hercep-testの判定が問題になりFISHが保険適応になり、より客観的な
判定が可能になるとのこと。
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画像2
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