第 56 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP
−TN) 抄録データベース |
演題名 |
ビジネスと病気が教えてくれた「ひとのために生きる」 |
出題者および所属 |
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株式会社日本病理研究所 代表取締役 玉橋 信彰
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症例の概要・問題点 |
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平成1年5月に病理検査業を始めてまもなく満14年。臨床医に病理医の常在する病理検査室を提供するという考え方で経営に当たっている。臨床医と患者が求める病理検査の理想像を求めて検査の品質管理に取り組み、臨床医の立場に立った検査報告書の改良や画像情報の提供、検査日数の短縮、業務のシステム管理や精度管理の徹底、検査技師の教育と診断業務参加(切り出し)などを図ってきた。会社に寄せられる顧客の遠慮のない苦情や要求に謙虚に鋭敏に反応することが品質管理の向上にどれほど役立ったか測りしれない。臨床医や患者に礼状を貰う度にこれを総ての顧客の思いと受け止め、優しく頼られる病理医になろうと努めてきた。当初の年間受託検査数6千件は9年後に5万4千件にまで増加し経営も軌道に乗った。しかし、社内は経営強化策のために殺伐とし、手だてを請じても改善できなかった。そんなとき、平成9年暮れに大病で緊急入院した。死を覚悟した心を満たしたものは怖れではなく、自分を支えてくれた人々への感謝の念とそれに応えきらずに別れる無念であった。奇跡的に生還したとき、第二の人生はひとのためにのみ使うことを自らに誓い、社内では経営強化方針を捨て、社員のために働き、社員を信じ、等しく可愛がるように努めた。あれから5年、社員たちは自らの若いカのみで社長の望む以上の素敵な株式会社を創り上げている。 |
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