第 56 回 日本病理学会東北支部学術集会(JSP −TN) 抄録データベース | |||||||||||||||||||||||
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症例の概要・問題点 | |||||||||||||||||||||||
症例 | 8ケ月、男児 | ||||||||||||||||||||||
臨床経過 | 2000年12月6日、在胎39週0日、帝王切開にて出生。乳児検診で異常を指摘され なかった。2001年9月初旬より喘鳴が出現し、さらに食欲低下、38℃台の発熱、 多呼吸、顔色不良、肩呼吸を認めた。胸部Xp、CTにて左胸腔から縦隔に内部が 不均一で下部に嚢胞部分をみる10x9x11cm大の巨大腫瘤を指摘された。急速に 呼吸状態が悪化し、精査加療のため9月9日、本大学病院小児科に入院となった。 第2病日に針生検術を行った。入院後ステロイド投与を開始し呼吸状態は改善 したが、充実部の縮小はなく化学療法、放射線治療の効果は期待できないと考 え、9月27日、左肺全摘術(腫瘍摘出)を施行した。術後、化学療法を開始し 2002年3月に治療を終了した。経過は良好で5月に退院したが8月に縦隔部に再 発を認めた。12月現在、化学療法、放射線療法により腫瘍は縮小傾向にある。 |
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入院時検査成績 | WBC:27,100, Hb:10.8, PLT:326x103, GOT:42, GPT:13, LDH:663, ALP:297, TB:0.5, BUN:9, CRP:5.9, NSE:12.7, AFP:9.3, HCG:1.0, sIL2R:764 |
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手術所見 | 摘出腫瘍は左胸腔、前縦隔を占拠し10x9x11cm大、重量は残存肺を含め290gで あった。下葉の充実部分の割面は灰白色、嚢胞状とみなされる部分には出血を みた。腫瘍は心外膜に浸潤性増殖を示し、また、正常肺との境界は不明瞭であ った。 |
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問題点 | 病理診断 | ||||||||||||||||||||||
最終病理診断 | Pulmonary blastoma with rhabdomyomatous differentiation | ||||||||||||||||||||||
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